肛門の仕組み
痔という病気を理解するためには、まず肛門の構造を知っておくことが大切。
肛門は正確には「肛門管」といい、長さは約3cm前後、胃や腸から続く消化管の出口のこと。歯状線というギザギザの直腸粘膜と肛門上皮の境目で直腸と肛門に分かれています。
内側の直腸は自律神経によって支配されているため、敏感に痛みを感じます。
痔には「痔核」「裂肛」「痔ろう」の3つのタイプがありますが、痛みなどの自覚症状が異なるのは発生する場所が違うためです。

肛門は周囲にある内肛門括約筋と外肛門括約筋によって、排便時以外は締められていますが、筋肉と粘膜だけではピタリと閉じることができず、隙間ができます。
この隙間を塞ぐために、肛門の粘膜の下の血管や筋線維が結合してできたクッションと呼ばれる部分があります。
このクッションは、30歳を過ぎると徐々に老化し、排便時の圧力でクッションの血管が腫れ上がるのです。これが痔の患者さんの5~6割を占める「痔核」の原因です。
つまり痔は、肛門の構造が招く病気であり、誰でもかかる病気なのです。